PVP

高齢男性に高い頻度で発症する前立腺肥大症は、薬物や手術により治療されます。このうち手術治療に関しては、高周波電流を用いる切除術(内視鏡を用いて尿道から電気メスを挿入して行う経尿道的切除術:TURP)が一般的な術式でした。当医院では特殊なレーザーを応用した、PVP(光選択的前立腺レーザー蒸散術)という治療法により低侵襲な治療が可能です。

光選択的前立腺レーザー蒸散術(PVP)は内視鏡を用いて経尿道的に行う前立腺肥大症に対する手術療法で、下腹部や陰部を切開することはありません。内視鏡より挿入した石英ファイバーから波長532nmの高出力レーザーを照射し、肥大した前立腺組織を蒸散させて、尿路のつまり(閉塞)を取り除く治療法です。組織の蒸散に伴い表面に凝固層が形成されるため、従来の手術法に比べて術中および術後の出血リスクが低く、抗血栓治療中の方にも比較的安全に行える手術です。また術後の回復が早いのも特徴です。従来の手術療法に比べ、身体への負担が少ないだけでなく、高い治療効果も得られる画期的な治療法で、世界の前立腺レーザー治療の約60%がPVPによるものです。

PVPは手術に伴う費用は通常の保険診療でカバーされます。