骨塩定量検査

  • 骨に含まれるカルシウムなどのミネラル成分の量を測定する検査で、骨粗鬆症や代謝性疾患などの診断に役立ちます。当院ではDXA(Dual Energy X-Ray Absorptiometry)と呼ばれる2種類の異なるエネルギーのX線を照射し、骨と軟部組織の吸収率の差により骨密度測る方法を用いて検査を行います。

  • 腰椎と大腿骨頚部(太ももの付け根)を測定します。検査時間は2つあわせておよそ3~5分ほどです。

腰椎検査時

股関節検査時

従来の装置と比較して画質がより鮮明となり、
解析を更に正確に行うことが可能となりました。

骨粗しょう症

骨の密度は20代から30代にかけてピークとなりますが、年齢とともに減少していき骨がスカスカになります。
その結果転倒などで骨折をしやすくなります。閉経による女性ホルモンの分泌低下が骨密度を低下させるため、特に女性に多くなります。

正常

骨粗しょう症

圧迫骨折

骨粗鬆症などで骨密度が減少し、骨同士がぶつかりあうことで椎体が潰れてしまうことが原因です。転倒だけでなく日常生活でも起こる可能性があります。(右図)

TBS( Trabecular Bone Score)

TBSとは 骨の微細な構造から得られる骨質の指標を表します。建築物において柱の構成や積み方で耐久性が大きく変化するのと同じで骨においても海綿骨の微細構造が重要となります。

その海綿骨の微細構造を、繋がり・面積・距離という3つの視点から数値化したものがTBSです。従来まで圧迫骨折のリスクに大きく関連するのはBMD(骨密度)とされていましたが、BMDのみではなくTBSも圧迫骨折のリスクに関連することが近年研究で分かりました。

これにより、これからの骨粗鬆症評価としてBMDとTBSの2つを組み合わせてより正確な骨折リスク評価をすることが可能となりました。

 

人工関節周りの骨の状態も検査可能に

従来の装置では人工股関節の手術を行った患者様はステムなどの人工物と骨の癒着具合を測定することが出来ませんでしたが、Horizon Ciの導入により検査が可能となりました。
骨は荷重がかからなくなると骨萎縮を起こします。
人工関節設置後はStress Shielding(応力遮蔽と呼ばれ、ステムなどの人工物を設置している場合、ある部分に荷重が伝わらなくなる現象)により骨萎縮を起こし脆弱化します。
それと同時に骨密度が低下していくため、骨塩定量検査が有用とされています。

 

Hologic社製 Horizon Ci

当院では当日検査も可能です。

 

検査をご希望の方はお気軽に担当医にご相談ください。